ベルトン・ハウス(Belton House)は、BBC版高慢と偏見でキャサリン・ド・バーグ令夫人の邸宅として撮影されたロケ地です。
今回は2017年6月10日にイギリス旅行で訪問した際のことをご紹介します!
まずは、ロンドンの北の玄関口キングス・クロス駅へ。
天井が大英博物館っぽくてカッコいい!

駅にはハリポタショップや9と3/4号線の壁もあります。

ベルトンハウスの最寄り駅はグランサム(Grantham)駅、リンカーンシャー州です。

鉄道会社はHull Trains、行き先はHull(ハル)です。
Calling at〜以下に書いてあるのが停車駅。
Granthamもある!ちゃんと確認できて安心(心配性なので停車駅必ず確認したり時間に余裕持って行動したいタイプ)
最初Hullが地名なのか固有名詞なのかわからなかった…
例のごとく、プラットフォームはまだ表示されていません。


電車到着。

鉄道会社ごとにいろんなデザインの列車で毎回ワクワク。
Hull Trainsはハートがトレードマークのよう。

今回は節約のため、時刻指定で切符を予約してたので、席の上に予約カード?がきちんと刺さっています。
(この時刻指定のせいで、後々とんでもないハプニングが発生します…)

車内で検札。
他の列車ではペンでチェックとか普通の穴だけだったのに、ここはハート型の穴で可愛い!

車窓からの景色。
日本は山だらけだけど、イギリスはゆるやかな丘や平坦な土地ばかりなので、見てるだけで物珍しくて楽しい。
空が広く見える。たまに羊や牛も見えたり、のどかな田園風景。

一時間でグランサム駅に到着!

駅外観。
ここでもやはり日本とは違って、鉄道駅周辺は寂れてて何もないので、街中心部のバス停まで少し歩く。

お目当てのベルトンハウスまではバスで行けるのですが、あいにく40~50分?待ちくらいあったので、
「じゃあ時間ももったいないし歩いちゃおう!」と決める。

途中にはセント・ウルフラム教会という建物が。
ノルマン時代からこの場所にあったらしく、アーケードの一部は1180年以前のものだとか…その後19世紀まで増改築を繰り返したとのこと。
歴史のある建築物見るの大好き。

あとなぜか海外の墓地にも惹かれる…日本では絶対見れない光景で新鮮だからでしょうか。
この地面の下に棺桶で骨の姿で眠ってるのねと思っちゃう。
ゾンビが出てきてもおかしくない…

↓かなり古い墓碑もあって、眺めてるだけで歴史を感じる。
この人なんか、1837年に71歳で亡くなってる。

途中にはアイザック・ニュートンが学んだという学校もあった。

イギリスは大体どこもそうですが、至る所に花が植えられててガーデニングが盛ん。
心が豊かというか余裕があるというか、街の景観への美意識が高いなあと思います。

こんな庭のある家に住みたいよ〜〜(;_;)

住宅街を抜けたあとは、ひたすらこんな道路。
車がビュンビュン猛スピードで横を通る道を歩くのは恐怖で、本気で命の危険を感じました
↓こんな植え込みもなく白線だけの所もあった

1時間半ほどは歩いたでしょうか…
駅からベルトンハウスまでは3.4マイル(=5.4km)あるらしく…
しんどくて死にそうだったし、バスに乗ればよかったと激しく後悔

よ〜〜〜〜やく看板が見えた時はホッとした!
今まで徒歩で行ったカントリーハウスの中でも断トツでしんどかったです。
歩いていくのは無謀なのでやめましょう!!
絶対にバスか車で行くことをお勧めします。

↓この地図でいう②から入りました

広大な芝生!
綺麗に見えますが犬のフンが結構放置されてるので、足元気をつけないといけないです(^^;)

やっと見えた〜〜感激!!
でもこれはお屋敷の裏側です。早く正面から見たい!

家族連れで遊びに来てる人が多かった。

内部に入ります

とりあえず向こう側に出る!
これこそがエリザベスやコリンズ氏たちが通ったあの道!


コリンズ氏が得意げに窓の数を説明してましたね。(窓には当時税金がかかっていたので)
1680年代に准男爵サー・ブラウンロウによって建てられたらしい。

ついに正面から…!!
エリザベスと同じ景色を見ていることが感慨深かった……


うーん、これはコリンズ氏が自慢気になったりマライアが恐れおののくのも分かるな。。
重厚なコの字型で堂々たる建物。

砂利道も綺麗で、庭園もよく整備されていて美しい。
ドラマの時とは並木の形が違いますね。


ダーシーが上った階段

道の反対側はこうなっていました


この日はまたお天気にも恵まれ、最高の散策日和。
敷地もぐるりと一周したかったなあ。あまりにも広すぎて無理だったけど。

さて、屋敷内部に向かいます。
書斎。

礼拝室。

ダイニングルーム。
ドラマでは客間として登場した部屋です!



暗くてブレるんですよね…
↓小説によるとこれが600ポンドはするというマントルピースかな。


↓コリンズ氏のこのポーズ好き(笑)

窓からの眺め。
小説で「夏には素晴らしい景色になりますよ」とキャサリン令夫人が言ったのもこんな感じかなぁ。


↓牧師館でのプロポーズを断られた後、ダーシーがフィッツウィリアム大佐に呼び止められた階段がここ。



後ろの椅子もそのまま!
下にある黒い漆塗りの大きな箱は日本製だそうです。




階段手前のこの部屋は…↓

↓この場面と一致!後ろの壺と彫刻も。

↓ピアノを弾くエリザベスやフィッツウィリアム大佐がいたのは、客間横のおそらくこの部屋。
ダーシーがいかめしげに2人に近づいて来てましたね。



↓当時は気づかなかったので、こんな写真しかない。。
でも特徴的な壁紙やドア枠からして確実にそう。
こんな置物しか撮ってなかったことが悔やまれる…

ダーシーが手紙を書いていた寝室。
マリーアントワネットの寝室みたいな高い天蓋付きベッド。
パステルグリーン〜ブルーでまとめられた気品あるお部屋。





どうして部屋の右側を撮ってないんだ…
なぜか机が置いてなかったので、スタッフの人に「ダーシーが手紙書いてた机はどこですか?」って聞いたら「#×◎△〜」と全然聞き取れず、結局わからずじまいに…

他の部屋など。

テーブルにある手の置物?が面白い。




イギリスのカントリー・ハウスにはほぼこういうシノワズリ風の部屋がありますね。
中国の壁紙、衝立、陶磁器とかを飾るのが富の象徴だったんだろうなぁ




お土産ショップもあります。何も買わなかったけど…

犬連れで来る人が多いのでワンコグッズもたくさん

また外に出て庭を少し散策。

温室もカントリー・ハウスには定番。

さてそろそろ帰ろうと思い、バス停に向かったのですが…ここでトラブルが発生します。
前述の通り、電車の切符は時間指定で購入しているため、絶対にその時刻の電車に乗らなければなりませんでした。
そのうえ、夕方からロンドンにあるロイヤルオペラハウス(立ち見)にも行く予定も入れており。
バス停にはかなり早く着いてしまい、40分待ちでした。
ところが私はここで恐ろしくアホなミスを…バスの上りと下りを間違えて立っていたのです(;_;)
どっち方面が駅なのかよく考えていなかったのが原因です(でもこのミスは日本でもよくやらかします…)
やっっっと来たバスの前に飛び出して手を降って走り、必死に合図するも間に合わず、無視されてしまい呆然…
また電車の切符買うと数千円かかるし、夜のオペラにも遅れるし…
恥を捨てて通りかかる車を4,5台呼び止めて「Grantham駅まで行きますか?」と聞いても、皆行かないというので断られ続ける(車で来てるんだから当たり前)
そのうち一人が「店員さんにタクシー呼べるか聞いてみるといいわよ」と言ってくれたので、
『絶対電車乗り遅れる、もう無理だ』と絶望で半泣きになりながらお土産ショップの店員さんに、
「バスに乗り過ごしました、5時の電車に乗らないと行けないんです(;_;)(;_;)」と訴えていると、たまたま横にいた地元住民のおばさまが
「私の車で連れて行ってあげるわ」と、まさかの救いの手を差し伸べてくれ…
目の前に天使が現れたと思った…絶望の真っ只中にこんな奇跡が起こるなんてあるんだと、大感激でした。
おばさまは分かりやすい英語で喋って下さったので、車内での会話も弾んだ!
「ジェイン・オースティンやBBCドラマの高慢と偏見が大好きなんです」と言うと、その話題で盛り上がりました。
最後に私は「あなたは命の恩人です、どうか感謝の気持ちを受け取って下さい(You saved my life, this is my gratitude)」と、なけなしの5ポンド札を渡そうとしたのですが、要らないよと…
結局バス代もかからず、駅にも余裕を持って到着し、無事時間通りロンドンにも帰れてオペラも観れた!
こんな得体のしれないアジア人の小娘を助けてくれるなんて、本当に感謝してもしきれません。
この出来事は絶対に一生忘れないと思いました。
唯一の心残りは、おばさまとの写真を取り忘れてしまったこと(T_T)
最後にキャンディまでくれました。

トラブルもありましたが、その分イギリス人の優しさにも触れられて、思い出に残る旅となりました!
繰り返しますが、ベルトンハウスへは必ずバスか車で行きましょう!!!


