ペンバリー(ライムパーク)訪問記 in 2014

ライムパーク ペンバリー ジェイン・オースティン関連

 

BBCドラマ版高慢と偏見でペンバリーのロケ地として使用されたのが、チェシャーにあるライム・パーク(Lyme Park)というお屋敷です。(ただし外観のみで、内観はサドバリー・ホールで撮影)

この記事では、2014年6月イギリス一人旅でのライム・パーク訪問記をご紹介します。
いつか実際訪れる人のために、かなり詳細に行き方書いてますのでぜひご参考にどうぞ!(ただし2014年の情報です)

 

ライムパークへは、ロンドンのユーストン駅から出発。

 

はるか北のマンチェスター近く、まずストックポート駅まで目指します。

 

イギリスの電車は、出発する直前までホームがわかりません。
(日本の列車や新幹線のダイヤの緻密さ・正確さ・便利さを思い知った…)
ヨーロッパの電車は大体そうかな?
なので、電光掲示板の前には常に表示を凝視する人がいっぱい。

ライムパーク

 

事前に調べた情報では、イギリスの列車は遅延だらけと聞いてましたが、意外とOn timeばかりで、キッチリ時刻通りに発車していました。
10:00発のManchester Picc(マンチェスターピカデリー)行き、鉄道会社はVirgin Trainsです。

 

次に、ネットで予約してたチケットを機械で発券(collect)します。
National Railのサイトから簡単に買えます

写真撮ろうとしたら一瞬で印刷されてしまった…

 

他の行き先のチケットもまとめて出てきた。
チケットの他に、レシートやら色々一緒に出てくるので枚数が多い。
一般的にイギリスの列車代は高いです…
Off-Peak(通勤時間帯を避けると安い)やAdvance(事前購入すると安い)やAnytime(どの時間でも乗車可。ただし時間指定より高い)なんか色々あって複雑でややこしい。最低でも片道£15~£30くらいはする。
直前に買うと£50以上とか。(当時のレート£1=¥170)
片道と往復の値段がほぼ変わらないなんてこともあります。

何度も地方に行って電車乗るなら、ブリットレイルパスのほうが断然お薦めです。

 

有料トイレほんとにあるんだなあとパチリ。

 

ようやくプラットフォーム2と表示された!

 

こんな大きな駅なのにまさかの改札機はなく、原始的に人が検札します。
奥のアラブ系の人が切符チェックしてます。

 

ヴァージントレインの列車。カッコよくてテンション上がる!

 

目的地までは約2時間…

 

ストックポート駅で乗り換えて…

 

Lyme Parkに一番近いディズリー(Disley)という小さな駅へ。

 

ついに到着!

 

ここでも改札機はなく、みんな出口を素通り。
改札機があったり駅員さんのいる駅しか日本で見たことなかったのでビックリ!
軽くカルチャーショックでした。

写真パチパチ撮ってたら、いつのまにか誰一人いなくなってめっちゃ焦った…

 

ライムパークへは徒歩+シャトルバスで行きました。
大体の人はたぶん車で行きますし、カントリーハウス巡りする人は絶対そっちのほうがいいです…徒歩で行ったら足が死にます…
運転免許ある人は国際免許証取っときましょう。

徒歩での行き方としては、まず駅を出ると標識がありますが、これは車で行く人用です。
なのでこれとは逆!に進み、反対側のホームへと行きます。

 

これが出口。向かって左に進みます。

 

↓反対側のホームには、「Disley」という文字の下に手すりのフェンス?らしきものがありますね。
この鬱蒼とした山を分け入って越えていきます…

 

これ入って大丈夫か?と不安になるような山道です
怖すぎて山の中の写真は撮れなかった

地図↓

 

山道を超えると歩道に出ます。このレッドレーンをひたすら進む。

 

最初の方の道は心細くて怖かった。人が全然おらず、車すら通らず…
今ここで誘拐されて殺されても誰にも気づかれないよな…といろんな妄想してしまいました。

 

途中からは開けた明るい道で、綺麗な住宅街もあって安心。
まさにエリザベスが歩いたような道。

 

最後に門があるのですが、鍵かかってる風で実はかかってないので、右側の小さな入口から抜けられます。
最初、開かない!どうすれば抜けられるの(泣)てパニックになったけど、すぐ横の家に人がいたので聞いたら「その門だよ!開けれるよ!」って教えてくれました。

 

門を出たところ。

 

やっと着きました〜!
さらに少し歩くとシャトルバス乗り場があります。

これは車で来た人用のゲート。

 

なかなかバス来なくて不安だったので、↓の写真の親切そうなイギリス人おばあちゃん2人組にAre you waiting for the bus?と勇気出して話かけた。
通じた!

シャトルバスは無料です!ありがたい。

 

バス車内からの景色。The Cageが見えます↓
もともとは1524年に狩猟用のロッジや見張り塔として建てられたそう。
16世紀には密猟者の牢獄として使われていたとか。
1730年代に今の姿に建て替えられました。

ドラマでもチラッと映ってます↓

 

たぶんこれ以上歩いてたら死んでた。歩いたら20分はかかると思う。
絶対バス乗ったほうがいいです。
それでももし駅から屋敷まで歩いたとすると2kmくらい?
ネザーフィールドまで4.8km歩いたエリザベスの脚力やばすぎる。。

やっと着いた!!!!

 

玄関のアプローチ。

↓ドラマと全く同じ〜!

 

後ろに同じ門のアーチが。さらに右端の石版は…

 

↓この石版です。
ライムパークは600年間(1346~1946)リー家の邸宅だったとのこと。
第3代男爵リチャード・リーの代になると、屋敷の維持が困難になったため1946年にナショナル・トラストに寄贈され、1947年に一般公開されました。
よく見ると、Crawfordって名前が書いてある…「リー」もオースティンの母方の名字と同じだし、何だか縁を感じますね。

↓帰ろうとするエリザベスたちをダーシーが追いかけたのもここ!

 

入場券まで可愛い!

 

玄関を抜けると中庭に。

 

↓濡れたシャツを着替えて大急ぎで駆けつけるダーシー様

 

 

ここから外に出ると…ドーン!!

 

なんて威厳のある建物なんでしょう。
“It was a large, handsome, stone building, standing well on rising ground” の記述にまさにピッタリ。
この場所に自分がいることが信じられなかった。
初のヨーロッパ一人旅でよくここまで辿り着いたなと…日本からはるばる苦労して来た甲斐があった!!

ライムパーク ペンバリー ライムパーク ペンバリー

なんという広大な敷地。
エリザベスやダーシーが見たのと同じ景色を見て、同じ土を踏んで歩いているんだ…と思っただけで胸がいっぱいに。

しかもこの時は人が少なくて、庭に私以外だーれもいなかった。
そよそよと風が吹いて、すばらしく気持ちいい天気で、屋敷を見上げてると一瞬この世じゃないような感覚になって、鳥肌が立ちました。。
天国ってきっとこんな場所なんだろうなと…

 

20年以上経っても、ドラマの頃とそっくりそのまま。

↓最後にダーシーが3人を見送ったのがこの場所かな?

敷地全体をのんびり散歩してみたかったけど、あまりにも広大すぎて断念しました…

 

入場時にパンフレット貸してもらえます(出る時返却)

↓この庭園の歴史読んですごいなと思ったのは、1813年のところで当主が建築家に依頼して庭の「改良」をおこなってること。
時代的にもマンスフィールド・パークとぴったり一致してる…!!
当時も実際に改良が盛んだったんだなあとあらためて感じました

 

斜めから見るのが一番美しい。
「ペンバリーの女主人になるって、相当なことなんだわ!(to be mistress of Pemberley might be something!)」とエリザベスが感じたのがここです

ペンバリー ライムパーク

建物の様式としてはエリザベス朝様式。
16世紀中頃に改築され今の姿になりました。
湖面に反射するのも計算され尽くしてるんでしょうね。

 

イングリッシュガーデン。園児や小学生?が校外学習に来てました。
こんな素晴らしい場所が近くにあるなんて、君たちどれだけ幸せなことか分かる??

 

庭の花や植物も色とりどりで本当に美しく、よく手入れされた庭。

 

エリザベスも歩いてた幾何学庭園は入れず、外から眺めるのみ。

 

お屋敷内部はあまり写真はなく…

 

長い廊下。
悪天候の日や冬に、貴婦人たちが運動不足解消のために歩いてたところ。

 

お昼は地下のティールームで。昔は厨房だったそう。

スコーンを食べました!
定番のジャムとクロテッドクリームで。美味しかったな〜

 

お土産ショップも充実。指写っちゃってますが…
もっと色々買ってくればよかった〜

 

↓このエコバッグを買いました。
書かれてる言葉は…
『このバッグはペンバリーから来ました…いや、ライムパークだったっけ?(This bag came from Pemberley…Or was it Lyme Park?)』
もはやライムパークとしてよりペンバリーとして有名になりすぎて、屋敷の正式名称がどっちか分からなくなってる人の言葉です!
自虐ネタも皮肉にあふれててめっちゃイギリスっぽい!さすが。

このバッグは今でも大切に保管してます。

帰りにコスプレしてる人たちがいた。

 

あの暗い山道帰るのは本当に恐怖だったので早めに帰りました。
さようならライムパーク。

死ぬまでにもう一度行ってみたい…と思うけど、もうあの時ほどの感動は得られないんじゃないかと思うとちょっと怖いです。
美しい思い出は思い出のまま取っておくのがいいのかもしれません。。

 

時間なくて行けなかったですが、今度はチャッツワース・ハウス辺りにも行ってみたいです。
ピークディストリクトは湖水地方より日本では知られてなくて、穴場なので本当におすすめ。
なだらかな丘、芝生に覆われた広大な自然は、山だらけの日本では決して見られない絶景です!!

 

最後に、BBCドラマ版ロケ地をまとめておきます。

ペンバリー(外観):Lyme Park
ペンバリー(内観):Sudbury Hall
ロングボーン:Luckington Court
ネザーフィールドパーク:Edgcote House
ネザーフィールドパークの舞踏室:Brocket Hall
ロージングズパーク:Belton House
ハンスフォード牧師館:Old Rectory, Teigh Oakham
ラムトンの宿(外観):Chapel Street, Longnor, Buxton
メリトンの町:Lacock, Wiltshire

 

 

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